みちくさできる町にできるかな

平成29年度、気仙沼市の第2次総合計画の策定事業として市民参加型のワークショップが6回ほど開催されました。市役所内だけでああでもない、こうでもないと気仙沼市の将来像を決めるのではなく、毎回100名近くの市民が集まり自分たちの町をどういう町にしていきたいか、わいわいがやがや、時には喧々諤々と話し合いを重ねていきました。

このワークショップは、Studio-Lというコミュニティデザインの事務所が気仙沼市から委託を受けて運営されていました。総合計画を作って終わり、ではなく、みんなが実践できるもの、として定着させるために総合計画のワークショップが終わってからも、ワークショップ参加メンバーで集まる機会を作りました。

「総合計画実践編」と名付けられた集まりの中で、「みちくさできる町って良いよね。」という意見が出たことで、ワークショップ内で話し合われていた「なりわい」とか「空きスペース」といったキーワードが自然と結びつき「みちくさプロジェクトin八日町」が発足。

2月の寒い時期の開催でしたが、お店の壁面を使った上映会や店舗内の空きスペースを使ったワークショップやマッサージ体験を実施。「こんな使い方もいいよね。」「もっと色々なやり方を試してみたい。」という前向きな感想が得られたプロジェクトでした。

思えば、住まい・まちづくりデザインワークスと商店街振興組合で整備した八日町236前の「CASAひろば」も街路空間(都市計画道路の関係でセットバックした前面空間)の有効活用であり、八日町のあかりプロジェクトでも街路照明を切り口に、町のボイド空間のあり方に新たな視点を与えています。

これまでの取り組み以外にもまだまだできることはあると思いますし、そういった可能性を示してくれたのが2月の「みちくさプロジェクトin八日町」でした。

八日町商店街振興組合によってトレーラーハウスも整備されました。これまでの資源や新しく作られた拠点も活用しつつ、改めてこの町ならではの「ふるまい」を整理してみようと思います。

なんと第2次総合計画をきっかけに新しいコミュニティデザインの会社も気仙沼に生まれました!こういうつながりも大事にして八日町の「みちくさ」についてもっと深く探っていきましょう。よろしくお願いします!

(文・吉川晃司)

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